週一映画備忘録

週に1回は映画を観たい。

二人にならカモられてもいい『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』感想

総合評価    ★★★★
 
 
 

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アンセル・エルゴートタロン・エガートンのダブル主演映画とか私の妄想が具現化した!?
予告の時点でテンション上がりまくった作品を、新宿武蔵野館でようやく観てきました!!
 
 
 

ざっくり感想

 
途中で飽きる    〇〇〇    最後まで目が離せない
 
1回観れば十分    〇〇〇〇    もう一回観たい
 
帰りはすっと席を立てる    〇〇〇〇    疲れて立てない
 
地面を見つめながら家路につく    〇〇〇    スキップして帰る
 
周りに広めづらい    〇〇〇    みんなにおすすめしたい
 
 
 

以下ネタバレ注意!感想

 
 
 

対照的なふたり

アンセル・エルゴートタロン・エガートンという、いま最も注目されている若手俳優のうちの二人が主演を務めています。
見た目はもちろん、作中でも対照的に描かれている部分が多いと感じました。
 
・身長/体格
ジョー(アンセル)…191cm、細身   
ディーン(タロン)…175cm、がっしり体型
・服装
ジョー…(作中のディーン曰く)安っぽいスーツ、あまり冒険しない   
ディーン…高級スーツ、派手
・性格
ジョー…真面目、やや堅物   
ディーン…遊び好き、儲けや楽しみのためならリスクをとることをいとわない、社交的
・ハリウッド・スクール時代の境遇
ジョー…成績優秀だが、周りとうまくなじめず孤立   
ディーン…テニスの技術と生来の人懐っこさで広い交友関係を築く
 
この二人がタッグを組んで、セレブを食い物にしながら成り上がっていくのを想像しただけでわくわくしませんか?
個人的には『ベイビー・ドライバー』のベイビーと『キングスマン』のエグジーの共演というだけで垂涎ものですけど!!
 
 

"嘘つき"なふたり

色々と違った性質を持つ二人ですが、共通しているのが"あまりにも嘘がうまい"こと。
 
二人はポンジ・スキームという詐欺行為を繰り返し、金を巻き上げていきます。
具体的には、「出資金を運用して儲けを出し、あなたに還元する」とうたって金を巻き上げるが、実際にはその金を運用せず、ほかの出資者への配当金に回すという行為です。(ポンジ・スキーム - Wikipedia)
本当は何も生み出していないので、多くの出資者を集め、常に金を回していなければあっという間に破綻してしまいます。
 
ジョーは、その出資者集めが実にうまい
この詐欺行為を働くきっかけとなった「友人の金で投資をし、出た不利益を利益だと偽る」シーンは、ジョーの持つ天性の詐欺センスが開花した瞬間でした。
直前まで、5000ドルもの不利益を出したことに青ざめていたのに、壮大な投資計画の話を始めると一変。
現状を一切悟らせないばかりか、生まれつき裕福な友人たちに「親ではなく、自分の力で金を生み出せるようになる」と焚き付け、まんまと計画に賛同させてしまうのです。
本格的にBBCが発足した後も、親よりも年が離れた投資家たちを次々と取り込み、組織をどんどん大きくしていきます。
プレゼンシーンを観ていると、本当に投資したくなってしまうくらい上手なんですよね…私も職場でマネしたい。
 
ディーンはというと、もっとたちが悪い
メインの詐欺行為はジョーがやるので、彼が一番の詐欺師のように見えますが、私はディーンが一番だと感じました。
ディーンがだましているのは、出資者ではなくジョーだったと思います。
「成功者は皆、まっとうな稼ぎ方をしているわけではない。最終的に結果を出せれば問題ない」とジョーを説得し、最初の詐欺行為に踏み出させたのはディーンです。
その後も基本的にジョーの行為を否定せず、良き"親友"として活動を続けていきます。
ロンの殺害にも、「状況によって罪かどうかは変わる。悪人は殺されてもいい」と肯定する姿勢を見せていました。
しかし、詐欺と殺人の罪でジョーが逮捕されたとき、ディーンは彼の味方をしませんでした。自分は悪くない、ジョーがすべて指示したと涙ながらに訴えたのです。
ジョーの唯一の理解者的なポジションを維持していながら、最後にはジョーを裏切ったのです。
これは私個人の考えですが、ディーンは最初からジョーを利用しようとしていたのではないでしょうか。
BBCを発足させ、トレーダーかつ詐欺師のロンに会わせ、組織が立ち行かなくなったらすべての罪を着せて逃げる。
さんざん贅沢をしたあとのしっぽ切りをしたように思えました。
 
 

それでも憎めないふたり

そんな現実にはいてほしくないほどの"嘘つき"な二人ですが、どうしても嫌いになれません!!
 
ジョーは詐欺を続けつつも、「このお金は家や子供の学費になるものだったんだ…」と罪悪感を消しきれない描写が多々あります。
また、殺害現場に立ち会ってはいるものの、実際には手を下していません。
金を巻き上げる際には表情を取り繕えるのに、殺害を見た後は動揺しっぱなしです。
どうにか金を工面しようとする終盤の彼を観ていると、根は悪い人じゃないのかな?と思ってしまいます。
 
ディーンはなんででしょうね…
嘘の供述をしながら泣くシーンは吐き気さえ覚えましたけど、憎みきれないです。
役というよりもタロン・エガートンの魅力によってごまかされているというか…
犬っぽくてかわいいんですよ、本当に。
土壇場になったら裏切っちゃうよね~~!やっぱり大事なのは自分だよ!わかるわかる!!という気持ちにさせられちゃいます。
 
 
 

まとめ

アンセルとタロン以外のキャストもイケメンぞろいで目が幸せになります!ヒロインもかわいいよ!
最後は底辺に落ちるとわかっていながらも、ハラハラするストーリー展開にも満足させられる作品でした!
 
 
 

映画基本情報

劇場公開日    2018/11/10
制作国    アメリ
監督    ジェームズ・コックス
あらすじ
ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートと「キングスマン」シリーズのタロン・エガートンが初共演を果たしたクライムサスペンス。1983年、ロサンゼルス。上流階級が集う商談の場で、高校の同級生だった金融専門家のジョーとプロテニス選手のディーンが偶然再会したことをきっかけに「金(ゴールド)」を投資する儲け話を企てる。2人は、ビバリーヒルズでも屈指の富裕層である友人たちを口説き、「ビリオネア・ボーイズ・クラブ(BBC)」を結成。強い野心とカリスマ性を持ったジョーは成り上がるために詐欺を重ね、上流階級への仲間入りを果たす。敏腕トレーダーのロンからも融資金を騙し取ることに成功したジョーの勢いはさらに増していくが、ある人物の裏切りによってBBCは窮地に追い込まれてしまう。ジョー役をエルゴート、ディーン役をエガートンが演じるほか、ケビン・スペイシーエマ・ロバーツらが顔をそろえる。
 

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映画を観た後『珈琲西武』でバケモノみたいなパフェを食べました。

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