週一映画備忘録

週に1回は映画を観たい。

登場キャラ皆に目いっぱい牛丼を食べさせたい『ギャングース』感想

総合評価    ★★★★
 
 
 
アップリンクで期間限定上映してたので観てきました~!
劇場公開日から1か月もしないうちに上映が終了してたので観られてうれしかったです。
 
 
 

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ポスターは明るめな印象ですが…
 
 
 
以下ネタバレ注意感想!
 
 
 

暗いシーンはとことん暗く、明るいシーンも胸が痛い

少年院上がりのサイケ、カズキ、タケオが裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」稼業に手を染めていく話です。
原作が、取材をもとに描かれたものであることや、入江監督自身も映画製作にあたって取材を重ねたというだけあって、貧困や裏社会の描写がかなりリアルだと感じました。
目をそむけたくなる場面のオンパレードなのですが、特にしんどかったのはカズキの過去ですね…。
シャブ漬けの母親と、その恋人に虐待を受け、果ては妹をレイプされ…その結果、母親の恋人を殺害してしまうという一連のシーンが本当に悲惨でした。
ここではカズキ役の加藤諒(28)がランドセルをしょって小学生の演技をしているのですが、まったくギャグに見えません。
このシーンで完全に打ちのめされてしまって、映画の最後まで心から笑えませんでした。ずっと胸を押さえつけられてる感じがして。
だからこそ、カズキの「現実はいっぱい見てきてるから、これからは大きなことをしたい」というセリフが心に響きました。
 
 
もちろん明るい場面もあります。
タタキのシーンはけっこうコミカルに描かれてました。3人が盗み出す金庫はレプリカではなく本物(重さは100キロ近くだったとか!)を使用しているらしく、主役3人の本気の必死さが伝わってくるものとなっていました。
オレオレ詐欺の名簿を盗んだ後のタタキは、成功していたのもあって素直に面白かったです。見張りの気が抜けた瞬間に殴りかかったりとか。
また、稼いだお金で牛丼を食べたり、根城である廃バスで散髪&記念撮影したりする和ぎの時間もあります。
しかし、私の心はあまり癒されませんでした…そういった幸せなシーンが、かえって切なさを増幅させていたと思います。
牛丼を食べるところは泣けて仕方なかったです。
死ぬ思いで何とかつかみ取ったお金で、幾日かぶりに牛丼を食べて、思わず涙をこぼすサイケ。それを見て「肉を食べると泣けてくるんだよなあ」とこぼすカズキ。
500円するかしないかの牛丼なんですよ。でも彼らにとっては大層なごちそうで…
ちゃんとしたご飯を食べられて本当によかったねという気持ちと、失敗したら死ぬかもしれないタタキを乗り切ってようやく食べられるのが格安の牛丼なのか…といういい知れない虚しさ、他にも様々な感情がやってきて胸がいっぱいになります。
 
 
穏やかなシーンにこそ、3人が抱える行き場のなさ、明日の見えない貧困、世間の風の冷たさをより一層感じさせられました。
 
 
 

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今一番幸せになってほしい3人

 

 

六龍天最後の良心、加藤

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実は加藤役の金子ノブアキ目当てで観にいったのですが、評判通り最高のキャラで大満足でした!!
上映前から話題になっていた振り込め詐欺の説明シーンも、映画館で観られて本当に良かったです。
入江監督も「ミュージシャンだからリズム感がよく、長台詞も音楽的に処理してくれるだろうと思っていたんですが、期待以上にやってくれました」と評している通り、かなりの長台詞なのにまったくもたつかない、テンポの良い演説でした。具体的な数字が盛り込まれていて説得力があるし、職場でもマネしたい。
特に「60歳以上高齢者の平均貯蓄額はいまだに2000万円以上!日本の全世帯の貯蓄の約7割がここに集中してんだ。そんなジジババから100万、200万ぶんどったって、全っ然心は痛みません!」は素直に(せやな…)と思ってしまいました。
高齢者がそこまでお金を持ってるのに、若者の多くはなんでこんなに貧乏なんだ、詐欺が流行っても仕方ないわと思わせられてしまう、すさまじい演説でした。
 
 
加藤さんによる魂の演説はこちら↓
 
 
 
そんな演説をしている加藤ですが、極悪ハングレ集団六龍天の中ではかなりまともなほうです。
演説の後にぼそっと「…がんばろうや」と言ってくれたり、部下のヘマを上には伝えず、なんとか自分のところで処理しようとしたりとちょこちょこ良心が見え隠れします。(タタかれた末端の人たちを椅子でぼこぼこにはする)
もちろん仕事もできる!!サイケたちに狙われていることを予測して、札束の代わりに新聞紙のつまったトランクを奪わせるシーンはしびれましたね!
このお金は安達に渡すのかな?さすができる番頭!と思わせといての裏切りには心底びっくりしましたけど…
殺される直前に「上の人間ばかりが儲けて、下の奴らはこき使われるだけだ…表の世界となんも変わらねえじゃねえか」と正面切って安達に反論するのが最高にかっこよかったです。
安達を心から恐れていない数少ない人間だったんだろうな。
安達が、加藤を殺したことをちょっとだけでも後悔してるといいな、と思います。
 
 
 

完璧な狂人、安達

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めっっっちゃ怖いです。安達。
登場から飛ばしてきます。下着姿の女性たちを床に転がして、釣りをしてるんです。そして、釣りに引っかかった女性の顔を机にたたきつけます。無言で
 
 
とにかく何を考えてるのか一切読み取れないし、一度キレると無茶苦茶暴れる(しかも強い)という厄介なボスキャラです。細身で常にパジャマ姿なのに、巨漢に鉄骨で殴られても殴り返す余力があるくらいタフネスです。
いわゆる「マンガに一人くらいは出てくるやばい人」なのですが、これがお笑いになってないのがすごい。
安達を演じるMIYAVIその人の性格なんじゃないか?と思わされるくらい自然に狂ってます
彼が登場すると胃がキュッてなるんですよ。怒りのスイッチが分からないから、誰が地雷を踏むのかひやひやしながら観てました。
 
 
私のつたない言葉では伝えきれないくらいインパクトのある敵キャラなので、ぜひ実際に観てみてほしいです。
そしてMIYAVIを目にするたびに震える体質になりましょう!笑
 
 
 
実写とは思えないほどリアルに迫った作品で、しんどくなりながらも最後まで目が離せませんでした。
駆け込みで観られて本当によかったなあと思います。
 
 
 

映画基本情報    

劇場公開日    2018/11/23
制作国    日本
監督    入江悠
キャスト    高杉真宙加藤諒渡辺大知、林遣都、伊東蒼
あらすじ  
ルポライター鈴木大介による未成年犯罪者への取材をもとに裏社会の実態を描いた人気コミック「ギャングース」を、「SR サイタマノラッパー」「22年目の告白 私が殺人犯です」の入江悠監督が実写映画化。「渇き。」の高杉真宙、「金メダル男」の加藤諒、「勝手にふるえてろ」の渡辺大知が主演を務め、犯罪集団だけを狙って窃盗を繰り返す3人の少年たちの生き様と友情をリアルに描き出す。親から虐待され、学校に行くこともできず、青春期のほとんどを少年院で過ごしたサイケ、カズキ、タケオの3人。社会から見放された彼らは、裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」(窃盗、強盗)稼業に手を染める。暴力団排除の機運を受けて裏社会のヒエラルキーが転換期を迎える中、3人は後戻りできない危険な領域に足を踏み入れていくが……。

 

 

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登場キャラ皆に目いっぱい牛丼を食べさせたい『ギャングース』感想

総合評価    ★★★★
 
 
 
アップリンクで期間限定上映してたので観てきました~!
劇場公開日から1か月もしないうちに上映が終了してたので観られてうれしかったです。
 
 
 

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ポスターは明るめな印象ですが…
 
 
 
以下ネタバレ注意感想!
 
 
 

暗いシーンはとことん暗く、明るいシーンも胸が痛い

少年院上がりのサイケ、カズキ、タケオが裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」稼業に手を染めていく話です。
原作が、取材をもとに描かれたものであることや、入江監督自身も映画製作にあたって取材を重ねたというだけあって、貧困や裏社会の描写がかなりリアルだと感じました。
目をそむけたくなる場面のオンパレードなのですが、特にしんどかったのはカズキの過去ですね…。
シャブ漬けの母親と、その恋人に虐待を受け、果ては妹をレイプされ…その結果、母親の恋人を殺害してしまうという一連のシーンが本当に悲惨でした。
ここではカズキ役の加藤諒(28)がランドセルをしょって小学生の演技をしているのですが、まったくギャグに見えません。
このシーンで完全に打ちのめされてしまって、映画の最後まで心から笑えませんでした。ずっと胸を押さえつけられてる感じがして。
だからこそ、カズキの「現実はいっぱい見てきてるから、これからは大きなことをしたい」というセリフが心に響きました。
 
 
もちろん明るい場面もあります。
タタキのシーンはけっこうコミカルに描かれてました。3人が盗み出す金庫はレプリカではなく本物(重さは100キロ近くだったとか!)を使用しているらしく、主役3人の本気の必死さが伝わってくるものとなっていました。
オレオレ詐欺の名簿を盗んだ後のタタキは、成功していたのもあって素直に面白かったです。見張りの気が抜けた瞬間に殴りかかったりとか。
また、稼いだお金で牛丼を食べたり、根城である廃バスで散髪&記念撮影したりする和ぎの時間もあります。
しかし、私の心はあまり癒されませんでした…そういった幸せなシーンが、かえって切なさを増幅させていたと思います。
牛丼を食べるところは泣けて仕方なかったです。
死ぬ思いで何とかつかみ取ったお金で、幾日かぶりに牛丼を食べて、思わず涙をこぼすサイケ。それを見て「肉を食べると泣けてくるんだよなあ」とこぼすカズキ。
500円するかしないかの牛丼なんですよ。でも彼らにとっては大層なごちそうで…
ちゃんとしたご飯を食べられて本当によかったねという気持ちと、失敗したら死ぬかもしれないタタキを乗り切ってようやく食べられるのが格安の牛丼なのか…といういい知れない虚しさ、他にも様々な感情がやってきて胸がいっぱいになります。
 
 
穏やかなシーンにこそ、3人が抱える行き場のなさ、明日の見えない貧困、世間の風の冷たさをより一層感じさせられました。
 
 
 

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今一番幸せになってほしい3人

 

 

六龍天最後の良心、加藤

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実は加藤役の金子ノブアキ目当てで観にいったのですが、評判通り最高のキャラで大満足でした!!
上映前から話題になっていた振り込め詐欺の説明シーンも、映画館で観られて本当に良かったです。
入江監督も「ミュージシャンだからリズム感がよく、長台詞も音楽的に処理してくれるだろうと思っていたんですが、期待以上にやってくれました」と評している通り、かなりの長台詞なのにまったくもたつかない、テンポの良い演説でした。具体的な数字が盛り込まれていて説得力があるし、職場でもマネしたい。
特に「60歳以上高齢者の平均貯蓄額はいまだに2000万円以上!日本の全世帯の貯蓄の約7割がここに集中してんだ。そんなジジババから100万、200万ぶんどったって、全っ然心は痛みません!」は素直に(せやな…)と思ってしまいました。
高齢者がそこまでお金を持ってるのに、若者の多くはなんでこんなに貧乏なんだ、詐欺が流行っても仕方ないわと思わせられてしまう、すさまじい演説でした。
 
 
加藤さんによる魂の演説はこちら↓
 
 
 
そんな演説をしている加藤ですが、極悪ハングレ集団六龍天の中ではかなりまともなほうです。
演説の後にぼそっと「…がんばろうや」と言ってくれたり、部下のヘマを上には伝えず、なんとか自分のところで処理しようとしたりとちょこちょこ良心が見え隠れします。(タタかれた末端の人たちを椅子でぼこぼこにはする)
もちろん仕事もできる!!サイケたちに狙われていることを予測して、札束の代わりに新聞紙のつまったトランクを奪わせるシーンはしびれましたね!
このお金は安達に渡すのかな?さすができる番頭!と思わせといての裏切りには心底びっくりしましたけど…
殺される直前に「上の人間ばかりが儲けて、下の奴らはこき使われるだけだ…表の世界となんも変わらねえじゃねえか」と正面切って安達に反論するのが最高にかっこよかったです。
安達を心から恐れていない数少ない人間だったんだろうな。
安達が、加藤を殺したことをちょっとだけでも後悔してるといいな、と思います。
 
 
 

完璧な狂人、安達

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めっっっちゃ怖いです。安達。
登場から飛ばしてきます。下着姿の女性たちを床に転がして、釣りをしてるんです。そして、釣りに引っかかった女性の顔を机にたたきつけます。無言で
 
 
とにかく何を考えてるのか一切読み取れないし、一度キレると無茶苦茶暴れる(しかも強い)という厄介なボスキャラです。細身で常にパジャマ姿なのに、巨漢に鉄骨で殴られても殴り返す余力があるくらいタフネスです。
いわゆる「マンガに一人くらいは出てくるやばい人」なのですが、これがお笑いになってないのがすごい。
安達を演じるMIYAVIその人の性格なんじゃないか?と思わされるくらい自然に狂ってます
彼が登場すると胃がキュッてなるんですよ。怒りのスイッチが分からないから、誰が地雷を踏むのかひやひやしながら観てました。
 
 
私のつたない言葉では伝えきれないくらいインパクトのある敵キャラなので、ぜひ実際に観てみてほしいです。
そしてMIYAVIを目にするたびに震える体質になりましょう!笑
 
 
 
実写とは思えないほどリアルに迫った作品で、しんどくなりながらも最後まで目が離せませんでした。
駆け込みで観られて本当によかったなあと思います。
 
 
 

映画基本情報    

劇場公開日    2018/11/23
制作国    日本
監督    入江悠
キャスト    高杉真宙加藤諒渡辺大知、林遣都、伊東蒼
あらすじ  
ルポライター鈴木大介による未成年犯罪者への取材をもとに裏社会の実態を描いた人気コミック「ギャングース」を、「SR サイタマノラッパー」「22年目の告白 私が殺人犯です」の入江悠監督が実写映画化。「渇き。」の高杉真宙、「金メダル男」の加藤諒、「勝手にふるえてろ」の渡辺大知が主演を務め、犯罪集団だけを狙って窃盗を繰り返す3人の少年たちの生き様と友情をリアルに描き出す。親から虐待され、学校に行くこともできず、青春期のほとんどを少年院で過ごしたサイケ、カズキ、タケオの3人。社会から見放された彼らは、裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」(窃盗、強盗)稼業に手を染める。暴力団排除の機運を受けて裏社会のヒエラルキーが転換期を迎える中、3人は後戻りできない危険な領域に足を踏み入れていくが……。

 

 

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スナックの袋に負けるキアヌです『おとなの恋は、まわり道』感想

総合評価    ★★★★
 
 
 
予告で謎の唸り声をあげるキアヌ・リーブスが忘れられず、レイトショーで観てきました。
 
 
 

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以下ネタバレ注意感想です。
 
 
 

セリフがない時間=ふたりが映らない時間

フランクとリンジーが出会った瞬間からずっと喋りっぱなしです。
飛行機、タクシー、レストラン、ホテルの部屋、結婚式、果てはラブシーンまで…
「恋愛は言葉じゃない、ムードが大切」なんてクソくらえ!と言わんばかりに会話が繰り広げられます。
あんなにムードのないラブシーンは初めて観ました。子供のころの話とか、今しなくてもいいだろって話を延々とするふたり。ネクタイを何度も肩にかけ直すキアヌが面白すぎる。フランクが着てたジャケットをリンジーの下に敷いてあげるなど、普通ならときめく仕草もあったのに全然きゅんとしない。すごい。
 
会話をし続けることによって、心の深いところには絶対踏み込ませないという防衛をしているのかな、と思いました。
壮絶すぎる子供時代を過ごしてきたせいで、すっかり人間不信に陥ってしまったフランク。
結婚直前に自分を捨てた元婚約者をいまだにあきらめきれず、すさんだ気持ちで結婚式に出席しているリンジー
素直になったほうが楽になるとわかっていても、深い関係を築くことが恐ろしく、言葉で壁を作ってしまうふたり。
体を重ね、なんとなく気持ちが通じ合っていると自覚しても、「こんなのは不毛だ、一夜の夢にしてしまったほうがいい」とフランクが言葉を並べ立てるシーンはその象徴でしょう。
 
そんなのがずっと続くので、観てるこっちはもどかしくて仕方ないです!
「好きだけど言えない><」「この気持ちをどう伝えたらいいのかわからない><」系のもだもだではなく、「いや、そこまでお互いをさらけ出して気持ち伝えてるのに、なんでくっつかんの!?」系のもどかしさを感じられます。
 
 
 

私の知ってるキアヌ・リーブスじゃない

キアヌ・リーブスといえば、『マトリックス』『ジョン・ウィック』などでスタイリッシュなアクションを見せるイケメン俳優のイメージが強かったです。
目的に向かって邁進する寡黙なキャラの印象もありました。
しかしこの作品のキアヌは、口数が死ぬほど多いうえに全然かっこよくない!!
 
・耳に指を突っ込んでうなるクセがある
・テレビと会話する
・お菓子の袋を開けられず、最終的に歯を使いだす
・女性一人お姫様抱っこできない
ピューマに遭遇し、本気でおびえる。撃退するために、耳に指を突っ込んでうなる
・ホテルのアメニティを大量に持ち帰る        etc…
 
ピューマ撃退のシーンは本当に面白いので観てほしいです。
どう見ても勝てそうなのに完全に腰が引けているキアヌが観られます。
 
ビジュアルは休日のジョン・ウィックなのですごくかっこいいんですが…

 

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キアヌ・リーブスってこんなに人間臭いキャラも演じられるんだなあとびっくりしました。
 
 
 
会話の内容は愚痴・皮肉・悪口のオンパレードですが、テンポがいいのでそこまで嫌な気持ちにならず楽しめました。
ビジュアルは最高なのにあまりにも偏屈なふたりのやりとりにニヤニヤしちゃう作品です。
87分と短めなので、おやつでも食べながらサクッと観るのにぴったりではないでしょうか。
 
 
 

映画基本情報    

劇場公開日    2018/12/07
制作国    アメリ
監督   ビクター・レビン 
あらすじ  
キアヌ・リーブスウィノナ・ライダーが4度目の共演を果たし、それぞれ個性が強すぎるために仕事も恋も上手くいかない男女の恋の行方を描いたラブストーリー。絶縁したはずの家族の結婚式に出席することになった偏屈男フランクと、結婚直前に自分を捨てた元婚約者の結婚式に出席する毒舌女リンジー。式場のあるリゾート地へ向かう空港で偶然出会い、口論を繰り返していた2人は、やがて互いが同じ結婚式に向かっていることを知る。現地でもホテルや食事のテーブルなど事あるごとに隣同士にされた2人はうんざりしながらも、口論や会話を重ねるうちに互いの共通点に気づきはじめ……。監督・脚本は「5時から7時の恋人カンケイ」のビクター・レビン。
 
 
キアヌがうなる予告はこちら↓

前作のウキウキ感はどこへ『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』感想

総合評価    ☆☆☆☆
 
 
 

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前作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』がすごく良かったので期待して観たんですが、良くない方向に裏切られました…
前作より魔法動物の存在感が薄く、話もかなり暗くなっているので、観るときにはそれなりの覚悟が必要かと思います。
 
以下ネタバレ注意の感想です。
 
 
 

にわかに対する風当たりが厳しい

ハリーポッターシリーズは原作をすべて読んで(映画は未視聴)、前作は映画館で観た状態での鑑賞だったんですが、全然着いていけませんでした。
今作を観るまで間があいてしまったので、記憶があやふやな部分が多かったのはたしかですが、それにしたって不親切すぎる作りでした。
人物や背景、前作にあったことなど全部知っている前提で話が進みます。
「映画観る前にさらっとあらすじ読んどこ~」では太刀打ちできない情報量だったと思います。
本当に何も知らない人が観たらちんぷんかんぷんだったんじゃないでしょうか。
シリーズものなので、前知識はあって当然で進んでもおかしくないのですが、マーベル作品などと比べると突き放しすぎだと感じました。
世界的に人気のある作品だからなせる業だとは思うんですけどね…
シリーズ全体で見たときにはいいかもしれないですが、1作品だけで十分に楽しめないというのはいかがなものかなあと思いました。
 
 
 

ジェイコブとクイニーの扱いに納得いかない!

完全に個人の意見ですいません。
 
まずジェイコブの記憶が戻っている理由が適当すぎて納得できません。
「消されたのは悪い記憶だけなんだろう?俺にとってはいい記憶だったから意味がなかったのさ」とジェイコブは発言していましたが、前作できれいに記憶消えてますよね?
魔法動物に関する記憶は残ったが、ニュートたちとの思い出は残っていないという描写で幕を閉じていたはずです。
その後、彼を諦められなかったクイニーによって記憶が戻ったということらしいですが、その経緯にまったく触れられていないので非常に唐突な印象を受けました。知らないうちに相思相愛のカップルになってるし。
前作のラストであんなに切ない別れ方をしてたのはなんだったの!?パン屋はどうなったの!?なんでパリに来たの!?
その辺がすごく気になってしまい、話の内容が全く頭に入ってきませんでした。
予告でジェイコブが戻ってくると知ったときは本当に嬉しかったんですが、「人気だったし今作にも出しとこ」みたいな再登場のさせ方でがっくり来ました。
 
 
クイニーにがグリンデンバルドのもとに下った理由も不十分に思えました。
「マグルであるジェイコブとは自由に恋愛できない、だからそれを叶えてくれるグリンデンバルドに従う」ということでしたが、それだけで悪の魔法使いに従うか?と疑問に感じました。
ジェイコブと喧嘩別れしたうえ、姉にも会えず、孤独にさいなまれる彼女にグリンデンバルドがつけこむ、という流れは理解できます。
しかし、実際に接触があったのは1回のみです。たった一度甘い言葉をかけられただけで、あんなに簡単に抱きこまれるものでしょうか。
もし、グリンデンバルドがクイニーの前にたびたび現れて、「お前ばかりがそんな目にあっているのは今の世が悪い、私に従え」と言葉を残すような描写があれば納得できました。
クイニーが、たった1回の誘惑でコロッと寝返ってしまうほど意志の弱いキャラクターになってしまっているのが本当にショックでした。
 
 
 
前作やハリーポッターシリーズを復習し直したあと、再度鑑賞したら違った感想が抱けるかもしれないですが、もう一度映画館で観る元気がでないのでソフト化を待ちたいと思います。
 
 
 

映画基本情報    

劇場公開日    2018/11/23
制作国    アメリ
監督    デビッド・イェーツ
キャスト    エディ・レッドメインキャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、ジュード・ロウ
あらすじ  
大ヒットファンタジーハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じ魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描いた「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」から続く物語。アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデンバルドの行方を追う。前作に続きデビッド・イェーツ監督がメガホンをとり、ニュート役の主演エディ・レッドメインほかメインキャストが続投。若き日のダンブルドア役をジュード・ロウが演じる。

 

 

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TOHOシネマズ日比谷周辺のグルメ『NADABAN by HAL YAMASHITA』

 『ボヘミアンラプソディ』を観る前に、同じビルの『NADABAN by HAL YAMASHITA』で夕飯を食べました。

 

 

 

iwancoff38.hatenablog.com

 

 

 

こちらのカレーうどんを食べました。

写真だとわかりづらいんですけど、そこそこ幅も深さもあるお皿に盛られてます。

ひとくちサイズのご飯と、バルサミコ酢がついてきます。

 

 

 

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黒毛和牛 辛口神戸スパイス胡麻コクビーフカレーおうどん 1680円(税抜)

 

 

辛口といいつつも、刺激<旨味な感じで食べやすいです。ちゃんと辛いけど、のどにズキッと来ないです。

 

バルサミコ酢をかけるとかなりまろやかになります!

麺とご飯を食べてしまった後も手が止まらなくて、文字通りカレーを飲み干しちゃいました。

 

体がぽかぽかになるのでこれからの季節にぴったりだと思います~

『ボヘミアンラプソディ』にあんまりのれなかった人の感想

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普通に面白かったんですけど、なんだか周囲の人のように盛り上がれなかったなあというのが正直な感想です。
このビッグウェーブに乗り切れなかった理由を考えていきます。
 
 
 
 
 
 

そもそも「クイーン」の知識がなかった

完全に自己責任なんですけど、"「ウィ・ウィル・ロック・ユー」歌ってる人たち"という情報しか持たないまま観にいっちゃったんですよね。
音楽についてもアンテナが高くないので、あの時代の音楽シーンがどんなだったか全然わからない。なので、クイーンがいかに革新的なバンドだったのか、映画だけではいまいち掴みきれませんでした。
 
この映画の主題として、「クイーンというバンド、フレディというスターの活躍の裏にはこんな苦悩があった」というのがあると思います。
当時の彼らの輝きを知らなかったために、「この曲の裏にはこんなエピソードが!」「彼らのようなスターにもこんな苦しみがあったんだ」というような驚きや感動があまり得られなかったのかなあと考えています。
 
事実ベースの作品については、予習してから観にいかないと本当の楽しさは味わえないなと実感しました。
 
 
 

フレディのエピソードがつらくて観ていられなかった

本当に自分が愛する人とはうまくいかず、信頼していた人には裏切られて、いつしか一人ぼっちに…というストーリーがつらくてつらくて…
予告がかなり明るい印象だったので、クイーンの曲を多用したミュージカル的な作品だと思っていたらドラマパートのほうが多い!しかもかなり重い!!
後半は、早く歌うシーン入れて~~~しんどい~~~ポール許さねえ~~~~~ってずっと歯ぎしりしてました笑
 
前知識をあまり入れないで、予告の印象で観る私のスタイルが裏目に出ちゃった感じです。
 
 
 

最後のライブシーンに至るまでの流れが引っかかる

ポールとの縁を切って、ライブ・エイドへの参加を決めて、メアリーやメンバー、家族と仲直りして、本当の恋人を見つけて、クライマックスへ…
という流れがあまりにもスムーズすぎて「えっこれでいいの!?」って思いました。
あんなに長い間悩んで苦しんでくさくさしてたのに、こんなに流れるように解決しちゃったの!?ほんとはもっといろいろあったんじゃないの!?
 
ラスト20分のライブシーンが最高の見せ場なので、それ以外を最小限に留めたいのは理解できますが、もう少し掘り下げがあったらもっと感動が大きくなったように思えます。
 
まあこれも私の知識不足による部分が大きいのかな…
 
 
 

まとめ

あくまで「クイーン/フレディ・マーキュリーのファン向けの映画」だったのでうまくハマらなかったのかなと思います…
この世間の盛り上がりにのれないのが本当に悔しい!!!
 
 
 

映画基本情報

劇場公開日    2018/11/09
制作国    アメリ
キャスト    ラミ・マレック、ルーシー・ボーイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョセフ・マッゼロ
あらすじ
世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。クイーンの現メンバーであるブライアン・メイロジャー・テイラーが音楽総指揮を手がけ、劇中の楽曲には主にフレディ自身の歌声を使用。「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」といった名曲誕生の瞬間や、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」での圧巻のパフォーマンスといった音楽史に残る伝説の数々を再現するとともに、華やかな活躍の裏にあった知られざるストーリーを描き出していく。「ナイト ミュージアム」のラミ・マレックがフレディを熱演し、フレディの恋人メアリー・オースティンを「シング・ストリート 未来へのうた」のルーシー・ボーイントンが演じる。監督は「X-MEN」シリーズのブライアン・シンガー

 

 

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観る前に、同じビル内のお店でカレーうどんを食べました。

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新宿武蔵野館周辺のグルメ『珈琲西武』

新宿武蔵野館で『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』を観た後、『珈琲西武』でパフェを食べました。

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徒歩1分くらい。すぐそこ

 

 

休日なのと、Wi-Fi、電源タップがあるせいか15分くらい待ちました。

1階が喫煙席、2階が禁煙席と個室スペースになってます。

 

 

注文したのは「ヨーグルトパフェ」

 

 

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ヨーグルトパフェ 900円(税込)

 

 

話には聞いていたんですが、めちゃくちゃ大きいです。

これで900円なのはかなり安い気がします。

 

 

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私の手くらいある…



トッピングがこれでもか!ってくらい乗ってるんですけど、一番驚いたのはこれ。

 

 

アイス刺さっとりますがな…

 

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さっぱりしたヨーグルト味でした

 

 

アイスより生クリームが多めです。

食べ始めたときは「結構甘さ控えめでおいしい!これならいけそう!」って感じだったんですが、後半に行くにつれてお腹にたまってきて大変でした。

パフェでこんなに満腹になるのかと驚愕しながら帰りました。

 

次はプリンアラモードに挑戦したいです。